2010年10月8日金曜日

二つの寛文元年版「吾妻鏡」



今朝、ご近所の方が、拙宅に和本を届けてくださいました。何かなと題簽を見ると、吾妻鏡でした。この体裁からすると、寛文元年版だなと思いました。後ほど、最終巻を確認した所、確かに寛文元年(1661年)刊行の書冊でした。さすれば、戸数五十戸に満たない小さな町に、寛文元年版「吾妻鏡」が二セット存在することになります。愉快です。本たちは、数百年を経て、その兄弟姉妹にあったのでした。拙宅には、これ以外にも、少し古い寛永版もございます。吾妻鏡に関しては、この小さな町が、人口密集地の様相を呈しています。
アップロードした画像、左が拙宅所蔵本、右がO氏所蔵本です。
合掌。

追記
寛文元年(1661年)版の「新刊吾妻鏡」は、都合二十五冊の和装本より構成されています。紹介にあたって、統一表題を、本文冒頭に記されている「新刊吾妻鏡」としました。(題簽には東鑑と記されています)。
合掌。