今年も亦、六月五日が参りました。忘れもしない、ミッドウエー海戦敗北の日です。僕は、これまで、この日を避けて参りました。何故なら、余りに悲しい戦いの一日だったからです。然し、今、思い至ることがございました。僕等の先達たちは、この敗北に真正面から向き合い、終戦に至るまでの長い時間を戦い続けてきたという事実にです。そして、国力の大半、海外領土の全てを失い、弱小国に陥った日本を、今も尚、守り続けている陸海空自衛隊の方々がおいでるということにです。彼らは、政治の貧困、国民の無知蒙昧から、武人として相応しい処遇もされることなく、今日に至りました。そのような過酷な時間のなかで、祖国の為に働く。何とゆかしい人々の集まりでしょう。僕は、漸くにして、六月五日を悲しんでばかりはいられないことに気付いたのです。まずは、黒船来寇以降、祖国の為に百年戦争を戦って来られた先達たちの英霊に心からの黙祷を捧げたく存じます。そして、敗戦後の日本を過酷な条件下で守り続けて来られ、今も尚支えて下さっている自衛隊の皆様方に心からの感謝を捧げるものです。
この国を守る為、国民は何をしなければならないか、僕たちも、本年六月五日を継起に考えてみようではありませんか。
合掌。
この国を守る為、国民は何をしなければならないか、僕たちも、本年六月五日を継起に考えてみようではありませんか。
合掌。
DDG-177 あたご