2013年9月10日火曜日

寳壽院 神宮寺

嘗て、三野郡詫間の地に、寳壽院神宮寺という寺があった。生駒藩政期には、寺領四十石という破格の待遇を受けていた大寺である。近在の萩原寺が三石九斗七升、善通寺誕生院が五十石であったと記せば、その地位を納得いただけるかと思う。
然し、明治維新の廃仏毀釈の騒乱と共に、この寺は忽然と姿を消した。跡形も無く・・・・・。後には、寳壽院神宮寺が別當を務めた浪打八幡宮があるのみである。
何故、寺が、此れほどまで破却されたのか。地元、詫間の村史、町史には、不思議なことに詳細が記されていない。
合掌。




参考
生駒家家臣分限ノ記に記された寺社知行より、当該箇所をアップロードする。
合掌。


六十石 白峯領

四石五斗 北条天王領 <崇徳天皇社>
六石五斗 宇足津宮 <宇夫志奈大明神>
二石 宇足津弁財天
二石六斗四升 岡田八幡 <上野八幡宮>
五十石 弘憲寺
一石九斗 福成寺
九斗六合 高林寺 <専立寺>
一石四斗三升 奥河津宮領 <庄宮八幡宮>
十八石 見性寺
十六石 柞原宮領 <山北八幡宮>
八斗 柞原権現 <素盞大明神>
一石二斗 中分宮領 <會下天満宮>
二十三石五斗 金毘羅領
三百六石五斗 松尾領
一石五斗 大日領 <春日大明神>
九石三斗 まんだらじ <曼陀羅寺>
五十石 誕生院 <善通寺>
四石 下吉田宮領 <八幡宮>



三石 下高瀬八幡
三石 楠井明神領 <新田大明神>
一石 楠井権現領
一石 楠井薬師領
二石 柞原寺
四石七斗 神田宮 <大水上神社>
二石七斗三升 財田上八幡領 <鉾八幡宮>
二石六斗 財田上龍王領
一石四斗 財田上厳嶋之宮
二石一斗 財田中乗覚院 <高橋氏>
一石五斗四升 財田西天神領
六石六斗 本山大明神 <高良大明神>
一石五斗四升 持寳院 <本山寺>
三石 笠岡宮領 <宇賀大明神>
四十石 けんぎょう與 <寳壽院神宮寺
三石三斗 仁保宮領 <賀茂大明神>
一石 覚城院
三石九斗七升 萩原寺
六石六斗 興昌寺




補遺

以下、現在、移転保存されている釣鐘の傍らに立つ案内板の写真、周辺地図、及び「生駒記」「西讃府志」「詫間村誌」の当該箇所をアップロードする。
合掌。

  






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